~前回までのあらすじ~
町や村の住民から、クエストと言われる要請を受け、
野原や海、山、密林などで飛竜などの巨大なモンスターをハンティングするモンスターハンターとは違って。
誰の要請も受けていないのに、日本全国で、
鎌倉の大仏などの巨大な国宝も含め、さまざまな国宝をハンティングするのが、国宝ハンター。
誰も協力してくれる仲間がいませんが、今日も、彼はこう呟くのです。
「ひと狩りいこうぜ!」 と。
12月某日。
AM6:00
国宝ハンターを乗せた深夜バスは、京都駅に降り立ちました。
京都は、言わずと知れた (?) 国宝No.1都道府県。
まだ見ぬ国宝が、たくさん眠る都道府県なのですが、今回の目的地は、ここに非ず。
JR琵琶湖線に乗って、京都駅から石山駅へと向かいました。
AM7:00
石山駅着。
さらに電車に乗り継いで行く方法もありますが、
拝観開始時間の8時まで時間があるので、ここから歩いて目的地へと向かいます。
AM7:40
今回の目的地である石山寺に到着しましたが、まだ開門されていません。
とりあえず、門の前で待つことに。
ラーメン屋の開店を待った経験はありますが、
お寺の開門を待つのは、今回が初めての体験です (笑)
AM8:00
石山寺開門。
紫式部が、石山寺に7日間参籠したことで、あの 『源氏物語』 の着想を得たというのは有名な話。
さぞかし立派なお寺なのだろうと思うと、いざ足を1歩踏み入れるのに、緊張感が走ります。
さぁ、石山寺へ。
・・・・・・・・・・って、誰なんだ、お前は?!
門をくぐると、そこにいたのは、見栄晴そっくりの謎のゆるキャラ。
何でも、 “おおつ光ルくん” という21世紀版の光源氏らしいです。
いやいやいや、石山寺の雰囲気にそぐわないでしょ!
しかも、平面だけでなく、立体のおおつ光ルくんまで!
まさか、自分が書いた 『源氏物語』 の主人公が、
こんな風なゆるキャラに成り下がっているだなんて、紫式部もビックリでしょう (笑)
おおつ光ルくんとは、ここでお別れし (←?) 、本堂へと向かいました。
こちらの 《石山寺本堂》 は、国宝指定されている建造物で、滋賀県で最も古い建造物なのだとか。
ちなみに、全体像を見てますと・・・
写真の奥から、礼堂、相の間、正堂という三つの空間が複雑に組み合わさった建築であることがわかります。
で、この礼堂と正堂との間にある相の間にて、
紫式部が 『源氏物語』 の筆を執ったそうで、今では、 “紫式部源氏の間” と呼ばれているのだそうです。
せっかくなので、 “紫式部源氏の間” を拝観してみましょう。
もしかしたら、紫式部の名残が、何かしら残っているかもしれませんからね・・・
って、紫式部がいるよ!
しかも、変なロボットまでいるよ!!
こちらのロボットは、ロボットMURASAKIというのだそうです。
紫式部もビックリでしょうPart2 (笑)
さらに言えば、実は、この 《石山寺本堂》 が、国宝ハンター通算300件目となる国宝。
そんなメモリアルな国宝なのに、おおつ光ルくんとかロボットMURASAKIとか、
ツッコミどころが満載で、国宝ハンターもビックリです (笑)
さてさて、石山寺には、実は、もう一つの国宝建造物が。
それが、こちらの 《石山寺多宝塔》 です。
現存する最古の多宝塔であり、もっとも美しいと評される多宝塔。
確かに、その佇まいは、美しいの一言。
いつまで眺めていても、飽きることがありません。
ちなみに、この多宝塔の中には、
快慶作の大日如来坐像 (重要文化財) が安置されています。
格子戸は金網でふさがれているのですが、
一か所だけ、金網が外されていました。
「ここから見ていいよ。」 という石山寺の優しさ (?) に、感心です。
多宝塔そのものを眺めていても、素敵でしたが。
石山寺の名前の由来となっている奇岩 (硅灰石) 越しに眺める多宝塔は、輪をかけて素敵でした。
絶景かな絶景かな。
もっと、ゆっくり石山寺に滞在したかったのですが。
(スゴい物語の着想を得たかもしれませんのに!)
本日は、まだまだ観なくてはならない国宝があるので、この辺で。
ただ今、時刻はAM8:40です。
今現在の国宝ハンティング数 301/1085
国宝ハンターは、ランキングにも挑戦中
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第四十六話 国宝ハンター、おおつ光ルくんと出会う!
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