現在、PLAY! MUSEUMでは、
“「エルマーのぼうけん」展”が開催されています。
1948年にルース・スタイルス・ガネットによって書かれた、
名作児童文学『エルマーのぼうけん』にスポットを当てた日本初の展覧会です。
全3冊からなる『エルマーのぼうけん』は、
子どもの冒険心を大きくくすぐる名作として、
本国アメリカだけでなく、世界中で大ベストセラーに!
日本だけでも、3作の累計売上数は700万部を超しているそうです。
そんな『エルマーのぼうけん』の世界を実体験できるのが、今回の展覧会。
展示室内には、冒険を追体験できるような仕掛けが多数用意されていました。
9歳のエルマーと違って、自分はだいぶ大人なので、
さすがに、体験型展示を一人で実際にやってみるという、
そんな“40歳、真夏の大冒険”はできなかったのですが(笑)。
来場していた子どもたちは皆一様に、
ワニの背中をぴょんぴょん飛び移ったり、
サンプリングボタンを押して、音を鳴らせたり照明を光らせたり。
目を輝かせて、それらの体験型展示を全力で楽しんでいました。
今年の夏も暑さが厳しいので、
涼しい室内で、思いっきり冒険を楽しみたい、
そんな子どもたちにピッタリの展覧会といえましょう。
ただ、冒険には躊躇してしまう大人でも、
もちろん展覧会を楽しむことはできますよ。
見どころは何と言っても、今回日本初公開される原画の数々。
その数、実に約130点が初来日を果たしています。
今から70年以上前に描かれたとは思えない色鮮やかさ。
そして、鉛筆画の緻密さ。
これらの原画が目にできただけでも、
展覧会を訪れた甲斐は十分にありました。
ところで、これらの原画を描いたのは、
ルース・クリスマン・ガネットなる挿絵画家だそう。
・・・ん?『エルマーのぼうけん』の作者は、ルース・スタイルス・ガネットですよね。
なんか名前が似ているような??
と思ったら、ルース・クリスマン・ガネットは、
ルース・スタイルス・ガネットの義理の母なのだとか。
なお、展覧会では、義母に“りゅう”のイメージを伝えるべく
ルース・スタイルス・ガネット自身が作成したぬいぐるみも展示されていました。
『エルマーのぼうけん』は義理の母娘の共同作業で生まれたものだったのですね。
ちなみに。
展覧会のラストには、「ぼうけん図書館」なるコーナーも用意されていました。
こちらには、各界の著名人100人それぞれが、
推薦する冒険に関する書籍が並べられています。
もちろんそれらはすべて読むことが可能!
時間に余裕があれば、いろんな本を手に取って、
さまざまなタイプの冒険を楽しんでみてはいかがでしょうか。
「ぼうけん図書館」には、本当にたくさんの本があるのですが。
それだけたくさんの本があったにも関わらず、
ひときわ目を惹いていたのは、草間彌生さんの絵本でした。
インパクトが強すぎて、むしろ本のほうから目に飛び込んでくるといいましょうか。
その存在感はドラゴン級でした。