博多駅から徒歩約8分。
福岡を代表する複合商業施設。
それが、キャナルシティ博多です。
その一角に、「ビデオアートの父」こと、
ナム・ジュン・パイクの無料で観れる美術作品があるらしい。
そんな情報をゲットし、初めて足を運んだのは、2019年のこと。
しかし、経年劣化により、作品に使われているブラウン管の大半が、
故障していたため、ちょうどその年から、作品映像の放映を停止されることに。
ただ何も映らないブラウン管が並んでいるだけ。
あぁ、せっかく訪れたのに・・・。
肩を落として、博多を後にしました。
それから、3年後の2021年。
ナム・ジュン・パイクのあの作品が、修復されたらしい。
再び、そんな情報をゲットしました。
リベンジせねば、と思い続けて、早2年。
ようやく、キャナルシティ博多を再訪できました。
さぁ、今度こそ、作品に映像が流れているはず!
そう期待に胸を膨らませて、作品の元へと向かいました。
消えとるやないかい!!
修復されたはずですよね?
話が違うではないですか。
いや、もしかしたら、遠くから見てるから、わからないだけで。
近くで見たら、実際は映像は流れているのかもしれません。
そう思い、作品をもっとも近くで見れるところへ。
やっぱり何も映っていないやないかい!!
4年前の悪夢が頭をよぎります。
このために、わざわざ来たというのに。
ブラウン管なので、サイドを思いっきり叩けば映るのか?
そう、身を乗り出そうとした次の瞬間です。
何やら、作品の下に案内板みたいなものが見えました。
下に降りて、見てみると・・・・・
上映時間が限られていることが判明。
なるほど。時間によって観れる観れないがあるのですね。
しかし、なぜに英語表記?
海外の観光客しか、この作品に興味が無いのでしょうか。
ともあれ、1時間ほど別の場所で時間を潰し、
「Projection time」に合わせて、三たび作品のもとへ。
三度目の正直。
今度こそ、作品に映像が上映されていました。
続・無料で観れる美術百選044
ナム・ジュン・パイク《Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix》
180台のブラウン管テレビに繰り返し映し出されているのは、
1996年当時最新だった3DCGやテレビ放送などの断片的な映像とのこと。
その時から30年も経っていないのに、時代を感じずにはいられません。
昭和どころか、平成も遠くなりにけり。
映像のテイストは、ほぼ『ウゴウゴルーガ』でした。
ちなみに。
今回の修復は、応急処置的なものでしかないようで。
近い将来、ブラウン管モニターそのものの寿命が終ることは避けられないとか。
いつまでもあると思うな親と金とナム・ジュン・パイク。
<無料で観れる美術 データ>
キャナルシティ博多
住所:福岡県福岡市博多区住吉1-2
アクセス:○JR・地下鉄「博多駅」より徒歩10分
○地下鉄「櫛田神社駅」より徒歩3分