東京都写真美術館での展覧会、
“即興 ホンマタカシ”に行ってきました。
こちらは、1999年に写真集『東京郊外』で、
第24回木村伊兵衛写真賞を受賞した写真家、
ホンマタカシさんの国内の美術館では約10年ぶりとなる個展です。
本展のメインとなるのは、近年取り組んでいる、
〈THE NARCISSISTIC CITY〉シリーズの作品群。
〈THE NARCISSISTIC CITY〉は、ピンホールカメラの要領で、
名建築のある世界各地の都市の光景を映し出したシリーズです。
まず、被写体とする光景の真向かいの一室を借ります。
そして、その一室を締め切り、小さな穴を開けるのだとか。
で、その穴から屋外の光を取り込むことで、
室内の壁に外部の風景を映し出し、印画紙に定着させているそうです。
うーん。なんとなくわかったような、わからないような。
なお、丹下健三や磯崎新さんといった、
建築界の巨匠たちによる名建築を主に被写体としているとのこと。
対して、撮影する一室は、ビジネスホテルなど、
あえて、名建築とは対極に位置する建物を選んでいるのだそう。
そうでもない建築をカメラに見立てて、名建築を撮影する。
それが、このシリーズのポイントなのだそうです。
なお、展覧会ではもう一つのシリーズ、
〈Thirty-Six Views of Mount Fuji〉も紹介されています。
こちらもやはり、同じようにピンホールカメラの要領で撮影されたシリーズです。
ただし、映し出されているのはすべて、富士山のある光景。
そう、ホンマタカシ版『富嶽三十六景』というわけです。
そんな〈Thirty-Six Views of Mount Fuji〉シリーズの作品の多くは、
ホンマタカシさん本人は、現地に足を実際に運ぶことなく制作しているそう。
偶然性や即興性を大事にしているとのことで、
現場のアシスタントとやり取りしながら、制作しているのだとか。
まぁ、その・・・・・ものは言いようですね。
自分も、偶然性や即興性を一度くらいは大事にして、
ブログの記事をAIに書かせてみようかなと思いました(笑)
と、それはさておきまして。
会場に何か所かには、このような穴が空いています。
穴を覗くと、その先に作品が見えました。
なお、この穴の向こうは暗室となっている模様。
つまり、この展示空間の中にも、
ピンホールカメラを作ってしまったというわけです。
ちなみに。
僕が訪れた日は、暗室のような空間で、
スチールパンを演奏する方がいらっしゃいました。
もちろん、演奏は即興です。
会期中、いつとは決まっていないようですが、
この空間では、このように即興の音楽が演奏されるのだそう。
日によっては、ホンマさん自らがピアノを演奏することもあるそうですよ。
穴を覗いたら、ホンマさんご本人がピアノを演奏しているなんて。
そんなレアな光景を目にしたら、さんまさんでなくても、
「ホンマでっか!?」と声に出してしまうかもしれません。
(↑結局これが言いたかっただけw)