京都駅の正面にそびえ立つ京都のランドマーク、京都タワー。
その地下1階から2階までは、
京都のグルメやお土産を集めた商業施設「京都タワーサンド」となっています。
そんな京都タワーサンドが、今年4月に大々的なリニューアルをしました。
それに合わせて、若手詩人のトップランナー、
最果タヒさんとコラボしたパブリックアートが設置されたとのこと。
この企画では、これまで数多くの作品を紹介してきましたが、
詩人によるパブリックアートは一度も紹介したことはありません。
というか、そもそも詩人によるパブリックアートを観たことすらありません。
一体どんなものなのか?
京都を訪れたそのついでに、京都タワーサンドに立ち寄ってみました。
続・無料で観れる美術百選045
最果タヒ《詩を一服》
パブリックアートのタイトルは、《詩を一服》。
京都らしさを感じる素敵なネーミングです。
肝心の詩も、やはり京都にまつわるもの。
京都が都であった時代に編纂された、
『古今和歌集』や『新古今和歌集』などから、
最果さんが和歌を選び、それを現代語訳したものが展開されています。
《詩を一服》というくらいなので、
作品は1点だけなのかと思いきや。
階段の踊り場や、吹き抜け空間、
さらには、エレベーター脇など、
館内の随所に、詩が書かれていました。
もっとも最果さんの詩と出逢えるのが、地下1階のフードホール。
こちらには計11ヵ所の詩が書かれているとのこと。
壁に書かれているだけでなく、
中には、床や柱に書かれているパターンも。
意外な場所に、詩が書かれているので、
すべて見つけ出すのは、意外と骨が折れました。
とはいえ、すべて見つけた後の達成感はひとしお。
正直なところ、詩を味わうこと以上に、
詩を探し出す楽しみのが勝っていたように思います。
ちなみに。
特に印象に残った詩が、こちらです。
見えないものを、見えないままで、愛してしまう。
声優にガチ恋するオタク、みたいなことでしょうか。
(↑たぶん違う)
<無料で観れる美術 データ>
京都タワーサンド
住所:京都市下京区烏丸通七条下る東塩小路町721-1
アクセス:JR・地下鉄「京都駅」より徒歩3分