2018年に新社屋がオープンしたという広島テレビ本社。
その1階ロビーは、10時から18時まで、
誰でも入れるようになっており、見学することができます。
広島テレビで放映中のローカル番組の情報とか、
プロ野球チームの広島カープの選手たちの情報とか、
昨年開催されたG7広島サミットの様子だとか。
それらがパネルで紹介されていましたが、
そういったものは横眼で見るにとどめておきまして。
やはりアートテラーとしてのお目当ては、美術作品。
今日は、あの大物現代アーティストの美術作品が、
無料で観れるという情報を聞きつけて、やってきたのです。
と、そのお目当ての作品の前に、
小松美羽さんの作品が目に飛び込んできました。
なんでも、2022年に広島テレビで、
『神獣アーティスト小松美羽と地球の涙』という、
開局60周年記念特番があったそうで、その縁で設置されているそうです。
また、ロビーには、広島出身の環境彫刻家、
杭谷一東(くえたにいっとう)さんによる《天風》も設置されていました。
さすが、公立では全国初となる現代美術を扱う美術館、
広島市現代美術館(Hiroshima MOCA)のある広島県広島市。
そのテレビ局も、現代美術を積極的に扱っているようです。
さて、いよいよ、お目当ての作品とご対面!
一見すると、ただの大時計ですが、
こちらはれっきとした美術作品です。
その作者とタイトルは、裏側に書かれていました。
続・無料で観れる美術百選049
オノ・ヨーコ《HIROSHIMA AIR CLOCK》
平和のメッセージを一貫して発信し続けるオノ・ヨーコさんが、
広島に原爆が投下されてから70年目の節目に制作したもので。
「あの日呼吸することもできず、苦しかった瞬間を忘れないでいましょう」。
そのような想いから、「HIROSHIMA “AIR” CLOCK」と名付けられています。
ちなみに。
皆さま、もうお気づきでしょうが。
時計の日付は、8月6日、
時計板の時刻は、8時15分で止まったままです。
人類は、この日、この時間を決して忘れてはいけない。
そんな強いメッセージが伝わってくる作品です。
・・・と、しばらく作品と向き合っていたら、
何やらデジャヴのようなものを感じてきました。
時が止まった時計といえば、昨年も広島で目にしたような・・・・・あっ!
広島市現代美術館でのアルフレド・ジャー展で、
同じようなコンセプトの作品の作品を目にしていたのでした。
その際に抱いた感想を、ブログではこのように記しています。
広島への原爆投下の発生時刻で時計が止まっているというのは、
誰かが思い付きそうなアイディアだが、秒針だけは動かし続けることで、
アルフレド・ジャーの作品は、グッと深みが増していた。
・・・・・・・・・・・・・・・。
知らず知らずのうちに、
オノ・ヨーコさんの作品を軽くディスっていたとは!
空気になりたいです。
<無料で観れる美術 データ>
広島テレビ本社
住所:広島県広島市東区二葉の里3-5-4
アクセス:○JR「広島」駅より徒歩4分