4月3日より、目黒区美術館で、 “佐脇健一展 未来の記憶” が始まりました。
「佐脇健一さん?どなた??
未来の記憶?どういうこと??」
大変失礼ながらも、佐脇健一さんを存じ上げませんでしたし、
『未来の記憶』 というフレーズがわかるようでわからないですし。
全くもって想像がつかない美術展です。
ちなみに、ポスターは、こんな感じ↓
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-佐脇健一展]()
「写真展?もしくは、写実絵画展??」
ますます想像がつかない美術展です。
う~ん。
悩んでいても埒があかないので、実際に目黒区美術館へ行ってまいりました。
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-目黒区美術館]()
すると、入り口の脇に、何やら見慣れないモノを発見。
どうやら犬のようですね。
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-犬]()
もちろん、こちらも佐脇健一展の出展作品なのですが。
ポスターでメインビジュアルとなっている画像の作品と、
この可愛らしい犬とでは、大きくイメージが掛け離れています。
“本当に、一体、どんな美術展なのだろう??”
これでもかというくらいに脳内をクエスチョンマークで埋め尽くしつつも、いよいよ会場へ。
そんな会場の冒頭で出会ったのは、目黒区美術館らしき建物の彫刻作品。
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-目黒区美術館]()
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
その真向いには、たくさんの木箱の作品。
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-そのアップ]()
さらに、その隣の展示室には、たくさんのフォトドローイングの作品群。
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-フォト]()
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
特に、作品に対する説明がないこともあって、
佐脇健一展を鑑賞すればするほど、佐脇健一展がよくわからなくなるという緊急事態 (笑)
正直なところ、この時点では、
「この美術展は、僕には難しかったです。」 として、1つ星をつけて終わりにしようと思っていました。
が!
2階の展示室の鑑賞を進めていくと、風向きが変わってきました。
相変わらず、作品に対する説明は無かったものの、
説明が無くても、心の琴線に触れる作品世界が広がっていたのです。
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-作品]()
こちらの部屋に展示されていたのは、 《Landscape》 というシリーズで、
胡桃の木の箱の中に、青空を撮影した写真と風景の彫刻と、それらを照らす電球が設置されています。
(箱を閉じると、自然と電球は消えるそうです。ただし、作品には手を触れてはいけません!)
それぞれの箱の中には、それぞれに違う風景が広がっているので、
飽きることなく、すべての箱を覗き込んで楽しんでしまいました。
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-風景]()
また、箱によっては、こんな光景も・・・。
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-潜水艦]()
錆びてボロボロになってしまった飛行機や潜水艦のある風景です。
冷静に考えたら、こんな光景を目の当たりにした経験はないはずなのですが、
この作品を目にした時に、 「どこか懐かしい光景だなぁ。。。」 と感じてしまいました。
自分の記憶の片隅にある光景のような。
もしかしたら、これから先の人生で、この光景を目にするかもしれない、そんな予感のような。
“この不思議な感覚を、あえて言葉にするなら・・・・・”
と、考えたところで、美術展名の 『未来の記憶』 というフレーズが、胸にすとんと落ちました。
佐脇健一さんの作品から想起するのは、まさに、 『未来の記憶』 。
言いえて妙なフレーズです。
最初は、よくわからなかった佐脇健一さんの作品世界ですが、
一度心を開いてしまうと、どの作品を見ても心地よく感じるようになってきました。
クラスメイトに例えるならば (←?) 、
1学期はあまり交流は無かったけど、2学期辺りから急に交流が深まった親友のような感じです。
それぞれの棚に、青空の写真と小石を模した彫刻が置かれている 《106 Days》 という作品や、
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-小石]()
3匹の犬の姿が愛らしいブロンズ彫刻作品、
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-landscape アップ]()
そして、《Wing Gate》 という圧巻のインスタレーション作品は、
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-インスタレーション]()
実際に鑑賞してから数日経った今でもなお、
その印象が瑞々しく残っており、特に僕の心を捉えて離さなかった作品たちです。
もっと正確に言うならば、
「ぼくの心のやらかい場所を 今でもまだしめつける」 作品たちです。 (出典:夜空ノムコウ)
余談。
(そう言えば、 『夜空ノムコウ』 の歌詞の中には、
「あの頃の未来に ぼくらは立っているのかなぁ」 という 『未来の記憶』 を彷彿とさせる歌詞もありますね。
表現方法は違えど、佐脇健一さんとスガシカオさんには、どこか通じるものがあるのかもしれません!)
上で紹介した作品は、もちろんオススメですが。
他にも、美術展の会場にプライベートルームのような空間が現れたり、
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-プライベート2]()
プレデター (無人航空機) をモデルにしたインスタレーション作品があったり、
![$アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-インスタレーション]()
たまたま名前がカブっちゃったそうですが (笑)、全然別物の 《Iron Man》 がいたり、
![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-アイアンマン]()
と、見どころがたっぷりの美術展。
内容が濃いので、普段の目黒区美術館よりも、密に感じました。
「スゴい面白い!」 というよりも、
「なんかイイ!」 という感じの佐脇健一ワールドを、是非皆様にも味わって頂きたいものです。
![星]()
![星]()
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「佐脇健一さん?どなた??
未来の記憶?どういうこと??」
大変失礼ながらも、佐脇健一さんを存じ上げませんでしたし、
『未来の記憶』 というフレーズがわかるようでわからないですし。
全くもって想像がつかない美術展です。
ちなみに、ポスターは、こんな感じ↓

「写真展?もしくは、写実絵画展??」
ますます想像がつかない美術展です。
う~ん。
悩んでいても埒があかないので、実際に目黒区美術館へ行ってまいりました。

すると、入り口の脇に、何やら見慣れないモノを発見。
どうやら犬のようですね。

もちろん、こちらも佐脇健一展の出展作品なのですが。
ポスターでメインビジュアルとなっている画像の作品と、
この可愛らしい犬とでは、大きくイメージが掛け離れています。
“本当に、一体、どんな美術展なのだろう??”
これでもかというくらいに脳内をクエスチョンマークで埋め尽くしつつも、いよいよ会場へ。
そんな会場の冒頭で出会ったのは、目黒区美術館らしき建物の彫刻作品。

(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
その真向いには、たくさんの木箱の作品。


さらに、その隣の展示室には、たくさんのフォトドローイングの作品群。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
特に、作品に対する説明がないこともあって、
佐脇健一展を鑑賞すればするほど、佐脇健一展がよくわからなくなるという緊急事態 (笑)
正直なところ、この時点では、
「この美術展は、僕には難しかったです。」 として、1つ星をつけて終わりにしようと思っていました。
が!
2階の展示室の鑑賞を進めていくと、風向きが変わってきました。
相変わらず、作品に対する説明は無かったものの、
説明が無くても、心の琴線に触れる作品世界が広がっていたのです。

こちらの部屋に展示されていたのは、 《Landscape》 というシリーズで、
胡桃の木の箱の中に、青空を撮影した写真と風景の彫刻と、それらを照らす電球が設置されています。
(箱を閉じると、自然と電球は消えるそうです。ただし、作品には手を触れてはいけません!)
それぞれの箱の中には、それぞれに違う風景が広がっているので、
飽きることなく、すべての箱を覗き込んで楽しんでしまいました。


また、箱によっては、こんな光景も・・・。


錆びてボロボロになってしまった飛行機や潜水艦のある風景です。
冷静に考えたら、こんな光景を目の当たりにした経験はないはずなのですが、
この作品を目にした時に、 「どこか懐かしい光景だなぁ。。。」 と感じてしまいました。
自分の記憶の片隅にある光景のような。
もしかしたら、これから先の人生で、この光景を目にするかもしれない、そんな予感のような。
“この不思議な感覚を、あえて言葉にするなら・・・・・”
と、考えたところで、美術展名の 『未来の記憶』 というフレーズが、胸にすとんと落ちました。
佐脇健一さんの作品から想起するのは、まさに、 『未来の記憶』 。
言いえて妙なフレーズです。
最初は、よくわからなかった佐脇健一さんの作品世界ですが、
一度心を開いてしまうと、どの作品を見ても心地よく感じるようになってきました。
クラスメイトに例えるならば (←?) 、
1学期はあまり交流は無かったけど、2学期辺りから急に交流が深まった親友のような感じです。
それぞれの棚に、青空の写真と小石を模した彫刻が置かれている 《106 Days》 という作品や、


3匹の犬の姿が愛らしいブロンズ彫刻作品、


そして、《Wing Gate》 という圧巻のインスタレーション作品は、

実際に鑑賞してから数日経った今でもなお、
その印象が瑞々しく残っており、特に僕の心を捉えて離さなかった作品たちです。
もっと正確に言うならば、
「ぼくの心のやらかい場所を 今でもまだしめつける」 作品たちです。 (出典:夜空ノムコウ)
余談。
(そう言えば、 『夜空ノムコウ』 の歌詞の中には、
「あの頃の未来に ぼくらは立っているのかなぁ」 という 『未来の記憶』 を彷彿とさせる歌詞もありますね。
表現方法は違えど、佐脇健一さんとスガシカオさんには、どこか通じるものがあるのかもしれません!)
上で紹介した作品は、もちろんオススメですが。
他にも、美術展の会場にプライベートルームのような空間が現れたり、


プレデター (無人航空機) をモデルにしたインスタレーション作品があったり、

たまたま名前がカブっちゃったそうですが (笑)、全然別物の 《Iron Man》 がいたり、


と、見どころがたっぷりの美術展。
内容が濃いので、普段の目黒区美術館よりも、密に感じました。
「スゴい面白い!」 というよりも、
「なんかイイ!」 という感じの佐脇健一ワールドを、是非皆様にも味わって頂きたいものです。


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