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和歌を愛でる

今回ご紹介する美術展は、根津美術館で開催中の “和歌を愛でる”
根津美術館のコレクションの中から、
重要文化財9件を含む和歌にまつわる平安時代から江戸時代の名品約30件を紹介する美術展です。

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和歌をめでる

(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)


正直なところ、和歌にまつわる美術品なんて、
和歌が書かれた懐紙や、和歌集を切断し掛軸に仕立てた古筆切くらいなもので、

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懐紙
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古筆切



そうバリエーションはないだろうと思っていたのですが。
歌人の姿を描いた絵画や、

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歌人



古来より和歌に詠まれた名所を描いた絵、

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名所



さらには、和歌にちなんだ銘が付けられた茶道具に、

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鼠志野
  重要文化財 《鼠志野茶碗 銘 山の端》 (桃山時代)


和歌をモチーフにした蒔絵箱など、

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蒔絵
  重要文化財 《花白河蒔絵硯箱》 (室町時代)


実に多彩なジャンルで、和歌にちなんだ名品が紹介されていました。
和歌を知らなくても、十分に楽しめましたが、
元ネタとなる和歌を知っているなら、もっと楽しめるはずです。
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星



この美術展を通じて何よりも実感したのが、
いかに昔の人にとって、和歌がポピュラーだったのかということ。
例えば、現代人の (和歌に疎い) 僕が、こちらの 《春日山蒔絵硯箱》 (重要文化財 室町時代) を観たところで、

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蒔絵箱



「あっ、鹿がカワイイな♪」 としか思いませんが。
昔の人が観たならば、
「あっ、 『山里は秋こそことにわびしけれ鹿の鳴く音に目をさましつつ』 をモチーフにしているな♪」 と、
ピンと来たのだそうです。
一応、その和歌に使われている文字が蓋の裏と表に配されているものの。
配されているのは、 「け・れ・こ・と・に」 のたった5文字だけ。
ヒントが少ないにもほどがあります (泣)
しかも、せめて 「山」 とか 「鳴」 とか特徴的な文字を配して欲しいものです。


ちなみに。
今回出展されている作品の中で、
特に見逃せないのが、修理後初公開となる 《扇面歌意画巻》 (江戸時代)
和歌と、その歌を連想させる扇面画がセットで描かれた絵巻物です。

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扇面歌意画巻



描かれている和歌は、全部で100首。
どれも有名なものばかりだそうです。
いわば和歌版コンピレーションアルバムのようなもの。
今回の美術展では、そんな 《扇面歌意画巻》 を、100図すべて公開しています。

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扇面歌意画巻



ノンストップメドレー状態。




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